社長挨拶
プロフィール
竹内 直希
1982年、京都生まれ。
大学卒業後、2008年に株式会社竹内に入社し、家業である錺金具製作に従事する。
2020年、2代目社長に就任。
株式会社竹内は父が昭和42年に創業してから50年以上が経ちました。
昭和の好景気時代に仏壇の需要がピークであった頃、錺金具の需要拡大にともないこの業界ではそれまで誰も行っていなかった機械化をいち早く進め、量産できる体制を整え、職人の手仕事の技と機械仕事の両立を築いてきました。
しかし私が入社した頃には、仏壇の需要は衰退の一途をたどっており錺金具の需要も急激に落ち込んでいました。
ライフスタイルの変化にともない仏壇(特に錺金具のついた金仏壇)を持つ家が減っている時代ですから、このままでは錺金具の需要は非常に限定的になってしまうだろうという危機感を持っています。
父が築いてきた技術や歴史は大切な財産です。
それを引き継ぎながら今の時代に必要とされる企業になるにはどうしたらよいか、それが2代目としての私の課題だと考えています。
錺金具は本来、仏壇を装飾して極楽浄土を表現し、仏様に向き合う人々の心を癒したり、お寺や神社をきらびやかに飾りその建築物の美しさをより引き立て、見ている人々の心を明るくしたりするものです。
「飾る」という役割で、人々を幸せにすることが錺金具の真髄だと思っています。
私の目指すところは、錺金具の持つ「飾る」という力で人々を幸せにすること、笑顔にすることです。
どんどん変化していく今の時代だからこそ宗教業界の枠を越えて、様々な分野で錺金具の飾る力を活かせると思います。
伝統的な手仕事にくわえ量産という技術もあるため、多くの人にその力を届けることもできるはずです。
しかし「錺金具」という言葉すら一般の方にはあまり知られていないのが現状です。
お客様がデザインを考えたり、装飾するための何かを探したりしている時に、錺金具は選択肢にもあがってきません。
まずは錺金具のことを多くの方に知ってもらうことから私の挑戦は始まります。